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「営業力とは?」定義が曖昧だから打ち手が見えない

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営業力であれなんであれ、カイゼンを行う際に最も重要なのは、課題設定である。
何を課題だと設定し、どれくらい良い方向に変化させたいのか、その上で打ち手が決まる。これこそカイゼンだ。

しかし、こと営業力となると、それを含む範囲があまりにも広く、また組織によっては意味するところも違うため、何が課題なのかを明確にすることが最も難しい。(これはマーケティングも同様だが)

今日はこの営業力を整理したい。
まず、弊社はBtoB、法人営業を行なっている企業の営業コンサルティングをさせていただいていることを冒頭に補足する。

ケース1、営業:生業(なりわい)を意味する

こういったご相談がある。
組織全員が自分ごととして、営業の意識を持って欲しい。
ところが詳しくお話をお聞きすると、営業マンはいないのである。

ここでの営業の意味はこうなる。

営業とは、生業(なりわい)を営むこと

つまり、会社全体が、お客様への感謝の心を持って、営業意識を持って、仕事に従事しようという意味だ。

私が考える生業(なりわい)とは、この世に生まれ落ち、何を持って社会に役立つかである。
仕事とは、ハタをラクにさせること。
そういう意味において、職種などもちろん関係あるはずはなく、会社という一つの組織の中での役割にすぎない。

いうまでもなく
会社を構成する全員が営業としての意識を持つのは重要である。

ここまでだと精神論のようだが、

反響営業・WEBマーケティングの、フォローアップとして、営業以外がインサイドセールス(内勤営業)を行う。
そこまでいかなくても、ある程度まで電話応対を行う、ヒアリングを行う、これが非常に有効であるケースは多い。
もちろん顧客と接するサービス業、例えばメンテナンスや運送業のドライバーが営業的視点を持つことは大きな戦力となるであろう。

仕組みとして、営業以外の営業化の具体的な手法だ。

ケース2、営業:売れる力全体を意味する

こうおっしゃる社長も一定数おられる。
営業など行わなくても、顧客側から相談が、引き合いが来る。
そう、商品・サービスが、ブランドにまでなっているケースである。

売れる力 = 商品・サービス力 × 営業力

(昔は 商品力 × 販売力と言っていました)

「営業など行わなくても」この状態はあっぱれである。
確かに、瞬間的に営業は不要である。
ただここへ至るまでの努力=貯蓄あってである。
強い商品・サービス、知名度・ブランドは、永久ではない。

営業(法人営業)は、顧客ニーズのセンサーの側面がある。
また顧客は自然減にある、知名度・ブランドもしかり。
ビジネスは、下りエスカレーターを上るようなもの。

営業は減らしたとしても、いらないとするのは危険である。
組織の営業力は一朝一夕には確立しない。

実際のご相談でも、放置したことによるものは多いのだ。

ケース3、営業課題を他者責任とするケース

営業の辣腕ぶりで名を上げて来た経営者ほど、マネージャーや営業マンを指差して「現場が生ぬるい」とするケースは多い。
「先生、研修やって根性を叩き込んでくださいよ」という(近頃は減ってはいるが)フレーズがセットとなることもある。
私は答える。
「研修では変わりません」

理由は、営業力の課題は、経営の川上にもあるからだ。もちろんマネージャー層にも、もちろん営業にも。
若手ならまだまだ発展途上であるから、目立つことは多いだろうが。
しかし影響力はもちろん川上の方が大きい。

最も営業が厳しい証券業界でトップセールス&トップマネージャーを続けている人もこういう。

過去の成功のモノサシをあてはめて、営業マンの力量を非難しても何も生まれない

そう、他者責任にしても何も生まれない。課題は川上〜川下全てに存在している。

では、営業力とは何か?
さらにブレイクダウンする。

営業力は、3つのレイヤーからなる

営業力は、3つのレイヤーからなる。
川上:戦略
川中:マネージメント・仕組み
川下:営業個人スキル

多くのケースにおいて、どれか1つのレイヤーにだけ問題があるということはない。
よって、前項のように、トップが「最近の営業は生温い」と営業個人にだけフォーカスしても改善するものではない。

具体的には、以下のチェックリストを見ていただければと思う。
(企業によっては不要の項目もありますので、その点ご了承ください)

戦略
□強みのリデザイン
□対競合策立案
□訴求コンセプトの明確化
□マーケティング(プル)・営業(プッシュ)全体フロー設計
□プロセスマネジメント定義とKPI設定
□ターゲティング、新規開拓手法の設計
□組織体制、役割
□新規事業開発

マネージメント・仕組み
□ビジョンの共有
□目標設定、アクションプラン設計
□スキルやプロセスの標準化
□各種マニュアル、スクリプト作成
□リーダーシップ、指導力指導
□営業会議の充実
□営業メンバー指導プラン作成と実施
□プロセス(進捗)マネジメントの徹底
□他 各種仕組みづくり
□コミュニケーション 信頼関係構築

営業個人スキル
□人間力を磨く
□達成の行動計画・実行、時間管理術
□コミットメント、利益意識
□数×率、種まき・水やり・刈り取りバランス
□顧客貢献感、啓蒙力
□顧客のビジネス理解力
□ヒアリング力、共感力
□ソリューション提案力の獲得
□担当個人から組織への営業力
□プレゼン、ロールプレイング実施
□報連相(事実と推測を分ける)

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