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井上達陽さんのはたブキ『電気の地産地消を実現したいという想い』4/5


<GCストーリー株式会社ソーシャルエネティック事業部さんのミッションステートメント>

井上達陽さんのはたブキ「電気の地産地消を実現したいという想い」

「電気の地産地消を実現したいという想い」ストーリー

1. プロジェクトマネジメントをやっている会社で、再生可能エネルギーの普及に携わる仕事。

2. 『ティール組織』日本語版出版と同じ年、うちの会社もティール組織に移行
3. 今までの成功モデルがこれからの成功モデルに当てはまらない。「ほんまにやりたいことじゃないと、人はやらない」
4. 働きがいのある会社ランキングで5年連続ベストカンパニー受賞。ベースにある理念が『成長と貢献』
5. 『日本中に途絶えない光を灯す』がチームみんなのスローガンでありミッション
6
. 東日本大震災、車が流れる映像に突き動かされボランディアに。自然への敬意と人間の素晴らしさを感じた大学時代
7. 10あった電気、使っているのは2。すごくもったいない、エコじゃないと。
8. 次の世代にこの地球を残すため、電気の価値観を変える。必要な分をコントロールして作って使うように。
(今回は7と8)
9. 被災者の財産だったがれき(瓦礫)で神輿を作り、お祭りでかつぐイベントを開催、Yahoo!のトップニュースにも。
10. 日本は終わっていない、石巻こんなに元気にやっているよを届けた、世界26か国の船旅

7.10あった電気、使っているのは2。すごくもったいない、エコじゃないと。

― だから地産地消には、大きな背景(意味)があって、現在の大がかりな発電には問題が。
井上:今、僕が扱っている電気の、電気を作る大元ってどうなっているかというと(今はあまり動いていない)原子力発電所であったりとか、火力発電所、そこで大量に電気を作って、それを鉄塔、電線を使って大送電を行って、この電気(インタビューしている部屋のライトを指差して)へと…今光っている状況です。
― 何百キロも。
井上:そうです、何百キロも先の、どこにあるかも分からないような。僕もこの仕事をやって初めて知ったんですけれども、そもそも電気というエネルギーを作るには、いろんなロスがあって、分かりやすく火力発電の例でいくと、石油・石炭というエネルギーを燃やすことによってタービンを回して発電をしていますと。で、燃やすということは、熱としてのエネルギーは(一部)逃げている、いうたら10という石油のエネルギーがあったとしたら、電気のエネルギーを作るのに、大体4なんですよ。なので6のエネルギーというのは(発電の段階で)熱で逃げちゃっている。
― まず発電の段階で、逃げている?
井上:ロスは3つあって、発電ロスと、送電ロスと、蓄電ロスがあるんです。発電部分でまず6逃げていて――でもこれはしようがないことですね、電気を作る上でのロスなので。送電の部分でも、電気は距離と電圧に比例してロスが起きやすくなるんですけど、何百キロという先から送っているので、ロスはあって、半分ぐらいまたロスがあって。もともと「10」あった発電をコンセントで使おうとしたら、大体「2」を使っているような形なので、何かすごくもったいないというか、エコじゃないなというのをすごく感じましたと。

― そんなに落ちるのですね。
井上:はい、落ちます。
― 知らないというのは恥ずかしいですね。初めて知りました。
井上:もう1つのロスが蓄電ロスなんですけど、電線って基本、流しっぱになるんですよ。蓄められないんですよね。だから送ったらしまいで、使わへんかった電気というのは消えてなくなっちゃうんですよ。

だから僕たちが使う量というのは、大体契約で決まっていて、使えるように大量発電をしているんですけれども、ひたすら大量に僕たちの見えないところで発電をしていて、ひたすら送り続けていると。僕たち一瞬電気を点けるためだけに(笑)。


<駐車場を活用しての太陽光発電。発電や送電でのロスを最小にする地産地消スタイル>

次の世代にこの地球を残すため、電気の価値観を変える。必要な分をコントロールして作って使うように。

井上:だから夜とかめっちゃ余っていたりするんですよ、電気って。深夜、僕たち寝ている時間。だからそれってほんまエコじゃないというか、非効率やなと思っていて、でもそれを今の技術があれば、僕たちの価値観を変えれば、もっといい方向に行けるんじゃないかなというふうに思っています。
その1つが再生可能エネルギーやなと思っていて、要は必要な電気を必要な分だけ自分たちで作るというのが一番理にかなっている。僕の事業というのは、その電気の最短距離を作る事業をしていて、だからお家の屋根の上で太陽光発電をして家で使ったりとか、地域の学校の上に太陽光(発電装置)を付けて、それを地域で消費していったりとか、あとは駐車場の上に付けて、その周りで消費するみたいなことをしている。

― 今、価値観という話ありましたけど。
井上:なので、知らないじゃないですか、電気どう発電してって。
― すみません、今日知りました(笑)。10が2になっていると今日知りました。
井上:だから、あとは何かすごく今の時期というか、気候変動みたいなのも、地球温暖化というのもすごく大きなワードとして、世界的にも大きくなっているかと思うんですけれども、そこってやっぱり僕たちが1つ1つ使っている電気とかというのにもやっぱり大きく関わっていて、だからそういう価値観…。何か、当たり前に電気って来ていたけど、その当たり前に電気というのが来ていなくて、大量に生産して、大量に送電しているというのがあって、僕たちが今こういうふうに使える。

― 当たり前じゃないのですね。考えたらおかしなことですもの。
井上:そうそう、そうです。
― 原子力とか使っているのですもんね。
井上:原子力も多分、その当時は、人々を幸せにするために作られたんだと思うんですけれども、何か今、それをふと立ち止まって考えてみると、やっぱりちょっと無理があったんじゃないかなと思うので、今、それを知った僕たちの世代に何ができるかと、ちゃんと次の世代にこの地球を残すといった意味では、コントロールできないものを作る、使うというよりかは、ちゃんと自分たちで必要な分をコントロールして作って使うというのが大事なんじゃないかなと思って。だからそれにまつわる電気という価値観というのを変えていけたらなというふうに思っています。

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