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はたブキ 定例会3月レポート 加藤氏


「すべての人が自律的に働く知恵と勇気を」。2021年にスタートした『はたブキサロン』は、ツナガル分科会とゲストスピーカーをお呼びする定例会で運営しています。

はたブキサロン

定例会3月度を、3月23日(水)開催させていただきました。

3月のスピーカーは、アルゴリア株式会社 代表取締役CEO、YouTubeチャンネル「リーダーズ・アンビションNEXT」主催の加藤 忠さん。加藤さんは、自身が起業・上場の実績をお持ちなだけでなく、810社起業、14社上場を排出したABS(大前研一氏が創業)の統括責任者を務められるなど、キャリアを通じてアントレプレナーを多く育成、起業家・上場企業経営者とも親交のある方です。


今回、加藤さんには、タイトル『上場はなんのため? 会社は誰のもの?上場すべき・すべきでない? 経営者の資質・経営の美学とは 』をテーマにお話をいただきました。

人見は日頃、中小企業、オーナー企業の経営者支援をしています。オーナー企業の経営とは、大企業とは違い、経営者の人生哲学に紐づくもの、そう日々実感しています。なぜ起業したのか、なにを社会に届けたいのか、その視点こそ経営者は忘れてはならない、まだクリアでない方は、自分と対話し尽くさねばならない、そう考えておりました。このイベントはわたしにとっても待ちに待ったものでした。加藤さんには心より感謝しております。

また、昨今のスタートアップ周辺から漏れ伝わる話には、耳を疑うものもあります。スタートアップが勢いを持ち成長し新しい産業となり次の社会を豊かにする、これ自体は素晴らしいことです。しかし、実際に関わる方々の儲け至上主義により、スタート時は素晴らしい哲学をお持ちの経営者までも、そのお考えが崩れていくケースを多く見てまいりました。経営的に成功しても、経営者ご本人の苦悩になってしまうこともあります。

こういった背景について、私自身整理しきれていなかった点もありました。ですので、 経営理論と、実例やご自身の経験も併せてお話いただける加藤さんにお願いできたことは、繰り返しとなりますが、とても嬉しいことでした。

そして今回は、はたブキサロンの中にある「経営者レジリエンス分科会」のみなさま、そして一般の会員のみなさまから特にこのテーマにご関心をお持ちのみなさまがお集まりくださいました。

定例会は、前半は加藤さんのご講演、そして後半は参加者のみなさまからあらゆる観点でのご質問をいただきました。それらすべてに的確にお答えくださる加藤様、これ以上はない有意義な時間となりました。


今回のテーマは「上場」ではありましたが、起業のそもそもの意図について、それぞれ心が動き、初心を思い出されたようでした。 

みなさまが特に心動かされた加藤さまの言葉を2点、そのままご紹介いたします。

会社は公器である。

『会社をたちあげたということは、わざわざ何らかの意図をもって立ち上げているので、それ自身は公の存在。利益をちゃんとあげて、利益の中から税金も払って、雇用も発生させるもの。よって会社は、社会の中で貢献すべき器なので、会社法でも公器として考えられる』

経営者の美学とは何か。

『経営理念に紐づく。企業の存在意義だったり、到達目標を具体的に達成するために、自分がこうしたい哲学のようなもの。一言では言いきれない部分もあるが、”どうしても譲れないこと”をはっきりさせることが大切だ』

『誘惑はあるけれども、企業は社会の公器なので、公の存在として、誰よりも経営者は自分自身を律しながら、自分自身に厳しく、ビジネスに臨む。経営者はそういうことが求められる。
だから経営者はたいへん。辛いし。うまくいかなかったら色んなこと言われるし、何かあった時の責任は、自分がとらなければならないし・・・』

たいへん盛り上がり、その後みなさまから、「事業計画書を見てください」、「プラットフォームのプランができたら相談します」などの声、少しでもエネルギーとなったならば大変嬉しいことです。

加藤さん、ご参加のみなさま、本当にありがとうございました。

「すべての人が自律的に働く知恵と勇気を」を中心軸に、切り口はさまざまなテーマで、毎月ゲストスピーカーをお呼びする定例会と、交流しツナガル分科会を開催しています。

詳しくは、はたブキサロンのHPをご覧ください。

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