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井上達陽さんのはたブキ「電気の地産地消を実現したいという想い」1/5


はたブキ 6th Baton for Corporations
井上達陽さん

井上達陽さん
GCストーリー株式会社
ソーシャルエネティック事業部

はたブキバトン、第6回目の方です。
6回目、このインタビューのバトンリレーでは初めての、組織にお勤めの会社員の方です。

組織のメンバーですが、会社のミッションが井上さんのチームまたご自身のミッション、ご自身のコトバになっていて、やりがいや充実感を感じているご様子が、自然と伝わってきます。

井上さんの「はたブキ」は、ご自身の仕事、そのミッションへの想いという、真っ直ぐなもの。それは「電気の地産地消を実現したいという想い」です。

さて、その想いの背景、そしてその想いを持つことができる会社の組織風土についてお聞きしたいと思います。

井上達陽さんのはたブキ「電気の地産地消を実現したいという想い」

「電気の地産地消を実現したいという想い」ストーリー

1. プロジェクトマネジメントをやっている会社で、再生可能エネルギーの普及に携わる仕事。
2. 『ティール組織』日本語版出版と同じ年、うちの会社もティール組織に移行
(今回は1と2)
3. 今までの成功モデルがこれからの成功モデルに当てはまらない。「ほんまにやりたいことじゃないと、人はやらない」

4. 働きがいのある会社ランキングで5年連続ベストカンパニー受賞。ベースにある理念が『成長と貢献』
5. 『日本中に途絶えない光を灯す』がチームみんなのスローガンでありミッション

6. 東日本大震災、車が流れる映像に突き動かされボランディアに。自然への敬意と人間の素晴らしさを感じた大学時代
7. 10あった電気、使っているのは2。すごくもったいない、エコじゃないと。

8. 次の世代にこの地球を残すため、電気の価値観を変える。必要な分をコントロールして作って使うように。
9. 被災者の財産だったがれき(瓦礫)で神輿を作り、お祭りでかつぐイベントを開催、Yahoo!のトップニュースにも。

10. 日本は終わっていない、石巻こんなに元気にやっているよを届けた、世界26か国の船旅

1.プロジェクトマネジメントをやっている会社で、再生可能エネルギーの普及に携わる仕事。

― 「はたブキバトン」、今日は井上達陽さんにお話をお伺いします。お時間ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
早速ですが、自己紹介、今どういったことをなさっているのか、お聞きしてもよろしいでしょうか。
井上:はい。私、井上達陽と申しまして、GCストーリー株式会社という東京にある会社で会社員をしております。
事業内容としては、いろいろあるのですけれども(笑)、大きな枠でいうとプロジェクトマネジメントをやっている会社で、再生可能エネルギー、その普及に携わる仕事をしております。

― 再生可能エネルギーの普及、もう少し詳しくお聞きしてもよろしいですか?
井上:ありがとうございます。エネルギーの中でも我々は電気を扱っているんですけれども、その電気の設備を作る仕事をしていまして、それが再生可能なので…太陽光のエネルギーを使う仕事、作る仕事ですかね。

― 使う仕事、作る仕事。プロジェクトマネジメントとは、職種や業種で言えば何に?
井上:職種でいくと、企画、提案から営業して工事までをするのが仕事、サービス業でもあり、建設業でもあるという感じですかね。

2.『ティール組織』日本語版出版と同じ年、うちの会社もティール組織に移行

― GCストーリー株式会社さんは、最近話題のティール組織を導入されて、一般のヒエラルキー組織とは違うとお聞きしました。
井上:そうですね。ティール組織、日本語版は2018年に発売(『ティール組織――マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現』、ビジネス書大賞2019経営者賞などを続々と受賞)されたのですけども、うちの会社も同じ年、2018年にティール組織に移行しました。ティール組織って、生命体みたいな意味ですけれども、役職というのを全廃して、よりフラットなチームづくり、組織づくりをしています。

― 私は組織のコンサルタントでもありまして、現場で経営者の方とティール組織の話をすると、「それは難しいよ」と言われるケースが多いのですが、実際いかがですか?
井上:移行をするに当たってはいろいろ壁というかあったのですけど、一つやっぱり信頼という会社の、文化じゃないですけど、それがベースにあって、それが組織としてうまく回っていく上で一番重要だったんじゃないかなと思っています。

― 役職はないのですよね。職種というのも決められていないのですよね。
井上:そうです。
― バトンリレーのように、誰が営業でとか、また会社の組織図がヒエラルキー、横もあれば縦もあるのが一般的ですが、それがない?
井上:ないんですよ。それまで、稲盛和夫さんのアメーバ経営というのを2012年から始めていて。僕は14年に会社に入ったのですけども、(ティール組織になるまでも)アメーバなので、小さな三角形をいっぱい作って、部門別採算制度というので、自分のチームの採算をそこの長[おさ]が見て、それをまた上の会議に上げていくという。

― 小さいというのは何人ぐらいですか?
井上:最小で3人とかで。1人でアメーバ作っている人間もいましたね、その当時は。

― 採算というのは、1つ1つの会社のように、いわゆる損益分岐を見たり、そういう意味ですか?
井上:おっしゃるとおりです。マスタープランに対しての予定を立てて、実績を見ていくのですけれども。

― こんなに詳しくお聞きしていいのですか?
井上:全然大丈夫です。最終、1時間単位でどれだけ生産しているかというのを見るのがアメーバ経営です。売上から原価をみて、差し引きの収益を自分のかけた時間で割って、時間当たり幾らというのが出る。

― シビアですね。
井上:シビアです。組織体の人数とかによって、その損益分岐の時間が変わるのですけれども、全社として、例えば5,000円の時間当たりが出ていたら「黒」みたいなのがあって、そこをひたすら追いかけていくみたいな感じですね。

― 私がもし新卒で入ったら、そのプレッシャー耐えられるかなって、思っちゃったのですけど(笑)。
井上:僕のイメージ、例えばリクルートの方が、めちゃくちゃ数字にこだわるイメージです(笑)。こだわりはするのですけども、そこで押しつぶされるとかあまりなくて。
稲森和夫さんの経営方針は、論語と算盤なので。アメーバ経営は算盤(そろばん)の方をひたすらにやる。論語、フィロソフィーという考え方がやっぱり重要で、そこは大家族主義という、家族みたいな存在の会社になろうという、やっぱりそういう愛のある部分があるので、そんなに押しつぶされる、できひんとは…。うっとはなるんですけど、そんなに辛かったというイメージはそこまでないんですね。

<続く>

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